「Sustainable Yawatahama」取材メモ ②八西森林組合

スタッフ・竹下です。八幡浜市ふるさと観光公社では現在、「Sustainable Yawatahama」と題した観光パンフレットの制作を進めています。“100年続く食の現場”と、“未来に残したいまち・ひと・歴史”をテーマにしたもので、たくさんの方々に取材をさせていただきました。その取材中に見聞きした、パンフレットには収まりきらないこぼれ話、裏話がたくさんあるので、「取材メモ」としてご紹介しています。

第2回目に登場するのは、「八西(はちにし)森林組合」さんです。
海の近い八幡浜では、「林業」といってもピンと来ないひとが多いと思いますが、愛媛県は内子町、大洲市、西予市など南予を中心に林業が盛んで、「ヒノキ」の生産量は全国でもトップレベルを誇ります。そんな南予にあって、八幡浜市・伊方町内の森林整備を担うのが、八西森林組合さんです。八西森林組合さんでは、山主さん(山林所有者)などからの依頼を受けて、木材として使用する木を伐採したり(主伐)、立木密度を調整するために一部の木を伐採したり(間伐)、あるいは他の木の成長を妨げる雑木や形質の悪い木を取り除いたりする(除伐)ことで、さまざまな機能を持つ地域の森林を守り育てています。

パンフレット用の写真撮影の際には、標高200~400mに位置する高野地(たかのじ)集落からさらに上の、標高600m付近の作業現場にお邪魔させていただきました。「スギ」と「ヒノキ」の伐採現場でしたが、立木のなかには「マツ」が混じり、「こいつはやっかいです」と森林組合の方が教えてくれました。「マツ」というと、古い建物の梁などに使われることから硬いイメージがありましたが、立木のマツは折れやすく、林業の現場だけでなく、全国各地で家屋などへの倒木被害が出ているようです。「だからマツには注意してください。われわれも基本的には伐採しません」とのこと。伐採した「スギ」と「ヒノキ」は、大洲市にある木材市売場に出荷します。「市売市況」という木の料金表をみせてもらいましたが、「スギ」と「ヒノキ」の価格差が思ったよりも少なくて驚きました。

森林組合入門体験の模様。伐倒木をノコギリで伐っているところ。

当公社では、「豊かな森を守り育てる!森林組合入門体験」という体験プログラムを販売していますが、この体験では実際に現場に入って、伐倒木をノコギリやチェーンソーで伐る体験に取り組むほか、知っているようで知らない「木」の話や、人工林の管理がいかに大切かなど、森や林業に関わるさまざまなことを教えてもらいます。時期や天候によっては草刈りや薪割りの体験に替える場合もありますが、そうした作業を通して森林組合さんの役割をしっかりとお伝えしたいと思っています。昼食がセットになっていて、天気がよければ現場付近でバーベキューを実施する予定です。
※現在は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から受入を中止しています。

「父親の家系が熊本で木材商をやっていた関係で、昔から木を伐ったり、山菜を採ったりするのが好きなんですよ」というと、「熊本県も林業は盛んだからね。南予から移住した林業家の会社もあるよ」と教えてくれたのは、林業の本場・内子町の小田から腕を買われて通っている西口専務です。いまから2年半前、「八幡浜で林業体験をやってみたいので、お願いできませんか?」と相談したとき、「八幡浜というと林業のイメージがないと思うけど、やってみようか!」と快諾してくれたのも西口専務です。なかなか受入実績は伸びていませんが、コロナ収束後に向け、新しいパンフレットでPRしていきたいと思います。

作業現場で伐倒について解説する西口専務。

※パンフレットは3月頃に完成予定です。